【SDGsと私】「ウルシネクスト」のSDGs

ウルシネクスト

あなたはSDGsについてどのくらい知っていますか?

SDGsとは「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称です。
持続可能な社会を目指すために、国連サミットで採択されました。17の目標と169のターゲットで構成されています。
開発目標の期間は2016年から2030年までの15年間。まさに次世代を担う私たちにとっては、切っても切れない関係にあります。

今回は、NPO法人ウルシネクストの方にお話を聞きました!
柴田 幸治さん:ウルシネクスト理事長
中根 多香子さん:ウルシネクスト理事/YUI JAPAN 主宰代表

「ウルシネクスト」紹介

 2019年設立。本部を秋田県秋田市に置く。

 「漆を増やす、活かす、使う、伝える」を活動の基本とし、漆を持続的に支えることができる社会を目指している。漆を育てるところから、漆を使って生活や社会をより良くするところまで、「漆の川上から川下までのイノベーション」に取り組んでいる。

 ウルシネクストのホームページはこちら

SDGsと私

ー 近年、SDGsに対する取り組みが広がりつつありますが、この現状に対して個人的にはどう思われますか?

 若い人たちが問題意識を持っていることは喜ばしいことだと思います。

 一方で、企業さんは、できている取組内容だけをホームページに書いていることが多いです。企業ならば、SDGsの目標を全て達成する意思を持つ必要があると思います。個人のレベルでは、まず自分ができることをしっかりと取り組むこと。自分に関係がない部分にも関心を持ち、日常的に考えることが必要だと思っています。(柴田さん)

ー 他にも、生活の中でSDGsを意識してることはありますか?

 中根さんの家庭で取り組んでいること

  • 漆器を長く大切に使う
  • 5R(リデュース、リユース、リサイクル、リペア、リターン)
  • 電車の利用
  • 地震災害の備え
  • 節電節水
  • フードロスの軽減
  • 家事の分担

  25歳と高校3年生の子ども達はジェンダー平等や多様性について関心が高く、今の社会における仕事や家事分担のあり方についてよく話し合います。夫含め家族皆が率先して家事を担ってくれるので、「女性だから家事を全てしなければならない」というプレッシャーがなくなりました。SDGsのためというよりも、自分が楽しむことができています。(中根さん)

ウルシネクスト
家庭での漆器使用例

ー とても多くのことに取り組んでいて、驚きました!繋げて考えていけば、もっとやれることも増えていきますよね。

 自分ごととして考えることがすごく大切だと思います。個人・家族レベルで行う輪が広がれば、大きなうねりになるはずです。(中根さん)

「ウルシネクスト」のSDGs

ー ウルシネクストさんはSDGs17番目の目標「パートナーシップで目標を達成しよう」が、活動の基本とホームページに書かれていましたが、これを達成するためにどのように活動されていますか?

 漆の世界が非常に小さいことは、大きな問題です。関係をしている人を増やさない限り、新しいものを生み出せません。実際に我々が伝えることで、専門外の人でも、自分の分野との関連を考え行動してくださることがあります。このように輪を広げていくことが、社会で漆を支えていくことにも繋がると思います。

ウルシネクスト
「伝える」活動/ワークショップ

学生に伝えたいこと

 ー 最後にSDGsや漆について学生に知ってほしいこと、伝えたいことがありましたらお願いします。

 是非SDGsや漆に関心を持っていただきたいです。個人的には、漆を研究対象として見ていただきたいと思っています。(柴田さん)

 まずは自分ができることから取り組んでもらいたいです。また、グローバルな時代である今こそ、日本の文化を知って、伝えることはとても重要です。相手の文化を尊重して、お互いに理解することが平和の礎になります。(中根さん)

編集後記

 今回は2回にわたって、ウルシネクストさんの「活動内容」と「SDGs」について伺いました。

 皆さんはこの記事を読むまで、漆についてどのぐらい知っていましたか?
 同様に、日本の文化については他の人に説明できるぐらい知っているでしょうか。

 今回の取材では、知らないことがプラスに働く可能性も教えていただきました。これから学び、自分の分野とのつながりを考えることが大切です。ぜひ、たくさんのことに興味を持って行動してみてください。