まえがき
みなさん、「高専」という学校をご存じでしょうか?中学卒業後すぐからの5年間一貫教育で、専門分野(機械、電気、情報、化学など)と一般科目を体系的に学べる学校です。
凛のメンバーは、5人中3人が元高専生。高校に通った経験はありません。
「中学卒業直後から理系だった」元高専生たちは、どのようにして進路選択したのでしょうか?
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あなたは理系ですか?
ーー高専生は、入学した時から理系なわけですが、逆に2人は高校の中で文理選択したわけです。その進路を歩んできた中で、「自分は理系だ」という意識はありますか?
まき(普通高校出身):私の場合は家族がみんな理系だったから、まったく迷わずに理系を選びました(笑)だから当然のように、自分は理系だと思ってるかな。
ふうか(普通高校出身):私は文転してもいいと思ってた。3年生になった時に好きな方にしよう、と思って。今決められるわけないじゃんと思いつつも、理転は大変だから…
ひより(群馬高専出身):一旦理系選ぶ?
ふうか:文転するひとは結構いるから…
さやか(釧路高専出身):文転できるんだ。
ふうか:文転は全然いける。社会を一個増やすくらい。
さやか:あ、そうなんだ。(注:高専生は高校の制度をほぼ知りません)
ひより:数学、やるの大変ですもんね。
マシュマロ(旭川高専出身):ひよりちゃんとさやかの二人は、理系の意識あります…?
ひより:バリバリあります笑。
さやか:何だろう、文系・理系って考える前から、理系の道である高専に入っていたから、文系・理系っていう区別の存在や、理系が大変なんだということを、後からいろんなところから聞かされた、と思ってます。
ひより:「理系」という言葉を知ったときに初めて、自分の今の状態が理系なんだ、ってことを”名付けられた”感じ。
マシュマロ:そうそう。私も自分から選んだ感覚はない。私、中学の時は、文章書くとかの方が得意だったから、先生に高専行きますって言ったら「大丈夫?理系だよ」って言われた(特に気にしなかったけど)。そこで初めて、「理系」という言葉を聞いた気がするんだよね。
「理系の意識」が無い理系になる、という選択
いかがでしたでしょうか?
日本では一般的に、高校に進むと文系・理系のどちらかを選ばなくてはならないため、自分がどちらの系に属するのかを意識している人はとても多いと考えられます。しかしながら、メンバーたちの話にも出てきたように、「枠を超えた移動」は大変ですし、時に窮屈だと思う人もいるのではないでしょうか。
もし、窮屈だと思う人は、高専生たちのように「理系の意識」が無い理系になる、という選択を思いだしてみてください。あなたが関心を持つ分野には、文系・理系のタグなどもともと貼られていなかったのかもしれませんから。