あなたはSDGsについてどのくらい知っていますか?
SDGsとは「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称です。
持続可能な社会を目指すために、国連サミットで採択されました。17の目標と169のターゲットで構成されています。
開発目標の期間は2016年から2030年までの15年間。まさに次世代を担う私たちにとっては、切っても切れない関係にあります。
今回は、株式会社クレハで働く桜井 優香さんにお話を聞きました!
桜井 優香さん:2021年4月入社。中央研究所 有機合成研究室所属。
会社紹介
クレハのこだわり:「ナケレバ、ツクレバ。」
1944年の創業以来、どこにも無ければ、創ればいいという開発精神でモノづくりを続けている。生活必需品である「NEWクレラップ」を始め、高機能プラスチック・農薬・医薬品など、機能製品・化学製品の製造・販売・研究開発を行っている。
クレハのホームページはこちら。
桜井さんのSDGs
ー 近年、多くの人がSDGsについて取り組まれていると思いますが、この現状に対して個人的に考えていることはありますか?
世界共通の目標があることは非常に素晴らしいことだと思います。
戦争や貧困など一筋縄では解決できない問題もありますが、SDGsは国や自治体だけではなく、個人が取り組める目標でもあります。まずは、自分自身ができることから始めていきたいなと思っています。
ー 普段の生活で取り組んでいることはありますか?
小さいことですが、
- 食品、日用品を使い切る
- 電気の無駄遣いをなくす
- マイボトル持参
を心がけています。最近、料理をするようになったので、食材をなるべく長持ちさせるように、食材にあった保存方法を調べて実践しています。
クレハのSDGs
ー 研究の話にも少し戻りますが、研究におけるSDGsはどのように考えていますか?
研究においても、SDGsは重要であると考えています。
化学メーカーは、支えてくださる人と環境があってこそ成り立つものですので、人と環境に配慮したものづくりは必須だと思います。
ー 化学製品を生産・使用することは、持続可能な社会を目指すこととは相反すると思います。化学メーカーとして何か考えはありますか?
製品の軽量化や安定性の向上、製造工程における省エネルギー化などを検討する必要があると思っています。また、消費・廃棄に至るまでのあらゆる過程において、責任を持って開発を行っていきたいです。
ー クレハでは、プラスチックの環境負荷についてどう考えていますか?
今のプラスチック製品を全て置き換えることは難しいと思っているので、徐々に少しずつ変えていければいいかなと思います。
研究内容から見ると、私のチームは、プラスチック製品ではない新素材の研究をしていますが、プラスチック製品でも廃プラを有効活用する研究がありますね。
ー 従業員の働き方改革はどのような内容が実施されていますか?
フレックス制度・カフェテリアプラン・資格取得支援制度などがあります。
最近、フレックス制度が見直されて、コアタイムが10時半から14時までと短くなりました。これを利用して、病院や郵便局に行っています。
カフェテリアプランは、毎年一定の「ポイント」が付与される制度です。私は、ポイント制度を利用して、学習にかかる費用や積立年金、旅行費などを補助してもらっています。このポイントは映画などの娯楽系やスポーツクラブ会費などにも利用できます。
また資格取得支援制度を利用することで、資格試験の受験料やテキスト代などを補助してもらっています。この制度を利用して、高圧ガス製造保安責任者、日商簿記などの資格を取得しました
ー 産休、育休などの利用率はいかがですか?
体感ではありますが、産休育休を取得している人は多く見かけます。あとは生理休暇もよく取得されていて、上司の性別関係なく取りやすい雰囲気ではあります。
また、クレハには女性社員が多いので、男性には言いにくいことを相談しやすい環境があります。結婚・出産を経て復帰される方も多いので、とても参考になります。
ー 最後の質問になりますが、SDGsや環境問題について学生に知ってほしいこと、伝えたいことはありますか?
SDGsは世界における問題を扱っているものですので、1人ですべてを考え、解決することは難しいと思います。ですので、数ある問題の中から自分の興味のあるものを1つでも見つけて、その問題について考えていくことが大切なのかなと思います。
編集後記
今回は2回にわたって、株式会社クレハさんの「研究」と「SDGs」について伺いました。
NEWクレラップで有名なクレハさんは、プラスチックのイメージが強いですが、いざ話を聞いてみると、新素材の研究が進んでいることが分かりました。この研究の成果が、私達の生活の中に活用されることがとても楽しみです!