小倉さんの進路選択 輝いている大学生 第2弾〜後編〜

理系学部に進学すると学業が忙しくてなかなかバイトやサークル活動に打ち込めないのでは?という疑問をもたれる中高生も少なくないでしょう。そこで今回は、サークルや学生団体で意欲的に活動を行っている理系学部に所属する大学生お二人にお話を伺いました!

SINAPSという学生による学生の自主研究をサポートする団体を知っていますか?今回はそのSINAPSで活動をしており、明治薬科大学薬学部に所属している小倉さんにお話を伺いました。活動内容から、活動を通して生まれた将来に対する考えの変化まで話していただきました。

この記事を読んだ学生の皆さんには、意欲的に活動をしている同世代の考えに触れ、刺激を受けてもらえれば嬉しく思っています。また、この記事を通じて多くの理系学生のポテンシャルを感じてもらえれば幸いです!

目次

前編:サークル活動について
後編:将来について

取材した大学生:小倉由未佳さんのプロフィール

明治薬科大学薬学部生命創薬科学科3年。幼い頃入退院を繰り返していた経験から、保育園から高校2年生まで看護師を目指していた。しかし、高校2年生のときに処方された薬があまりにも飲みづらかったことがきっかけで4年制の薬学部へ進学。また、最近「興味をもったから!」と、フォークリフト(建設現場よくある乗り物)の免許をとったそうで、好奇心旺盛な一面も。SINAPSでは渉外局長として、OBOGや他団体と連絡をとる担当をしている。

所属している団体:SINAPSについて

文部科学省主催の「サイエンス・インカレ」という自然科学分野を学ぶ全国の学生のコンテストに出場した学生たちによって構成されている一般財団法人。全国6支部と「サイエンス・インカレ」での活動を通して、自主研究に取り組む学生の裾野を広げる活動を行っている。 具体的な活動として、年に数回「Jamboree」という研究発表会を主催している。支部ごとに開催時期が異なり、通年で行っている。また、サイエンス・インカレのファイナリストを支援する「サイエンス・インカレアンバサダー」として活動している。これらの活動を通じて、異分野の研究をしている学生たちが交流することができる、場を作り出す活動を行っている。

https://www.sinaps.or.jp/

SINAPS ホームページ

将来について

現在学部3年生ということですが、将来のライフプランをどのように考えていますか。

大学院進学学士編入の2つで悩んでいます。大学院へ進学したら製薬企業の研究職または開発職に就きたいと考えています。もしくは小さい頃からの夢だった看護師になるために学士編入という選択肢も視野に入れています。そろそろ決定する必要がありますが、ぎりぎりまで悩みたいと思っています。

これまでのSINAPSでの活動や専攻での学びから得られた自分の強みを活かして、今後どのように社会へアプローチしたいですか。

責任感の強さが自分の強みだと思っています。製薬業界だったら患者さんが服用しやすい医薬品をつくれるように、看護師になったら1人ひとりの患者さんに寄り添えるように、責任をもって職務を全うしたいです。

SINAPSのメンバーはどのような道に進む方が多いのでしょうか。

ほとんどのメンバーが研究者の道に進むのかなと思っています。私と同じ4年制の薬学部にいた方は大学院に進学して今は行政で働いています。SINAPSではいろいろな企業の方や文部科学省の方と連携しながら活動を行っているので、そういった方々との出会いから新たな興味が生まれ研究職以外の道に進む人もいると思いますね。

大学講義室での様子

小倉さんは幼い頃から看護師を目指していたとのことでしたが、高校2年生のときに処方された薬があまりにも飲みづらかったことがきっかけで薬学部進学を決めたという経緯でしたよね?大学3年生の今、また看護師の道も視野に入ってきたとのことで、シナプスでのどのような経験や人との出会いがきっかけだったのでしょうか。

Jamboreeが1番のきっかけです。工学系や情報系の研究をしている人って臨床のことって全く知らないと思うのですよね。だから、自分が臨床の場の声を届けるかけ橋になりたいと思いました。私が臨床の場で働いて、困っていることを専門外の分野の人に伝えたり、逆に臨床で働いているという立場だからこそ専門外の研究内容に対してアドバイスしたりしたいと思っています。SINAPSの活動を引退してもOGとして関わって、後輩たちの研究に臨床の声を活かしてもらえたらと思っています。

読者に向けて一言お願いします。

私は、SINAPSなどで様々な人と出会い、将来についてお話をしてやっぱり看護師になりたいとか、開発職や研究職も諦められないなとか、悩むようになりました。進路はなかなかすぐ決められるものではないと思います。しかし一人で悩み続けるよりも、いろんな人の考え方や進路について知ったり、将来についてお話したりするほうが自分の選択肢も増えるのではないかと思います。経験したこと全てを将来に活かす必要はないと思うので、まずは経験をしてみる、というのが自分の進路を決める上で役に立つ1つのポイントだと思います。私自身、“なんとなく”やってみるということを大切にしています。自分が知らないコミュニティに入ることは、抵抗があると思います。でも、“なんとなく”でもいいので入ってみると、自分の知らないことを知れるし、人脈も広がるし、楽しいと感じるときが必ずくると思います。だから、勇気をもって最初の一歩を踏み出せてもらえたらと思います

おわりに

2記事にわたりSINAPSに所属する小倉さんのお話を伺いました。(前編はこちら)
「人見知りだった」とおっしゃっていましたが、インタビューを通して、小倉さんのアクティブさを実感しました。この変化もまずはやってみるというチャレンジ精神からかもしれません。私もチャレンジ精神を持って活動していきたいです!この記事が、読者のみなさんの一歩を踏み出す勇気の源となれば、嬉しいです!

ここまで読んでいただき、ありがとうございます!

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理系女子大生コミュニティ凛のメンバーで取材・編集を行った本記事について、下記のGoogleフォームから是非感想を教えてください。

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