理系学部に進学すると学業が忙しくてなかなかバイトやサークル活動に打ち込めないのでは?という疑問をもたれる中高生も少なくないでしょう。そこで今回は、サークルや学生団体で意欲的に活動を行っている理系学部に所属する大学生お二人にお話を伺いました!
皆さんテレビで一度は「鳥人間コンテスト」を見たことがあるのではないでしょうか?今回はその鳥人間コンテスト出場に向けて活動をしている、東京理科大学 鳥人間サークル 鳥科に所属している神田華さんにお話を伺いました。サークル活動にかける想いや、自身の強みとの向き合い方、教育産業への希望について語って頂きました!
この記事を読んだ学生の皆さんには、意欲的に活動をしている同世代の考えに触れ、刺激を受けてもらえれば嬉しく思っています。また、この記事を通じて多くの理系学生のポテンシャルを感じてもらえれば幸いです!
目次
前編:サークル活動について
後編:将来について
取材した大学生:神田華さんのプロフィール
東京理科大学理学部第一部応用物理学科3年。小学校での理科の先生との出会いがきっかけで理系に進む。高校生の時に、「シャボン玉の割れる時間と膜の厚さの関係性」についての研究を行い、大学二年生から研究室に所属し現在も研究を続けている。鳥人間コンテストの番組で琵琶湖を飛んでいる機体を見たことがきっかけで同大学の鳥人間サークル 鳥科に入部し、現在はパイロット及び電装班班長として活躍している(取材当時)。
所属している団体:東京理科大学 鳥人間サークル 鳥科について
毎年夏に開催される鳥人間コンテストに向けて機体製作を行っているサークル。製作部位ごとにコックピット班、翼班、接合班、電装班の4班に分かれ、分担して作業を行っている。普段は本番に向けて試作やテストフライトを行い、チーム内記録・大会記録の更新を目指して活動している。部員は現在約60人。大学1~3生で構成されている。
東京理科大学 鳥人間サークル 鳥科ホームページ
将来について
・将来のキャリアプランをどのように考えていますか。
教育に興味があり、大学では専攻の他に教職課程を履修していて、教育産業で働きたいと考えています。
・教育産業を目指そうと思ったのはなぜなのでしょうか。
教育産業自体に興味を持ったのは中学生の時でした。それで教育産業の一つとして教員というのがまず初めに思い浮かびました。小さな頃から誰かに何かを教えることが好きだったのと小さい子が好きで、自分が理系科目に興味を持っていたことも重なって理系を教えたいと思うようになりましたね。教育産業において、モノづくりのおもしろさや理系の面白さを伝えたいと思っています。
・神田さんは高校生の頃から研究を続けるほど研究が好きだとのことですが、アカデミックな研究職の道に進もうという気持ちはないのでしょうか。
実は研究の道にも魅かれています。高校では3年間かけて研究をしていまして、もっと研究をしたいと思って大学二生から現在に至るまで研究するくらい研究が好きです。なので今は大学院にも進学しようと考えています。大学院まで研究をして、専門性を高めた上で子供たちに科学の面白さを伝えられるようになりたいです。本当に研究が好きなので大学院で研究がやめられるかはわからないですけどね(笑)
・サークルではモノづくりの面白さを経験している様子が伺えたのですが、開発職やエンジニアへの道に興味が移ることはないのでしょうか。
自分の所属している電装班以外にも他の班の手伝いもしているので、モノづくりの楽しさや面白さを実感しする場面は多いです。でもそれ以上に教育産業への興味が上なので、そこはぶれないと思っています。小中学生の時に参加した実験教室や国立科学博物館の展示をみた経験から、科学の面白さというものを感じていました。自分がエンジニアとして技術を磨くというより、面白さを伝える方に重きを置いて、子供達に理系を今まで以上に身近に感じてもらえるような教育を発信できればいいなと思っています。
・教育産業において特に「子供」に科学の面白さを伝えたいと思ったきっかけはありますか。
中高生時代の文理選択がきっかけです。私が理系離れを感じたのがその時で、女子校なこともあって理系を選択する人が特に少なかったですし、共学でも理系クラスの方が少ないと聞きます。なぜ理系を選択する人が少ないのかを考えた時に、それは受けてきた理系教育の違いからくるのかなと思いました。例えば学校の教科書やおもちゃなど小さな頃から触れて来た環境も関係しているのではないかと思っています。理系の面白さを子供の時に触れられるかどうかというのが将来理系を選択することに関係するのかもと感じたため、子供に向けた教育をしたいと思うようになりました。
・教育産業においては、コロナによる影響から今後どのような新たな働き方がでてくると思いますか。
コロナによってテレワークでできる職業とそうでない職業が明確になったと思っています。教育もテレワークでできる限界があると思っていますね。その限界をどうやって突破できのるかは考えていかなくてはいけないと思っています。特に顕著に現れたのが、理科の授業では実験なのかなと思っていますね。生徒に実験をさせられない状況になりましたが、実験動画を見せるだけなのは違うと思うし、実験自体を無くすのも違うと思うんですよね。そこで次に、そもそもなぜカリキュラムに実験が入っているのだろうかということを考えるんですよね…。私の中でも結論はまだ出ていないのですが、実際に現場で働いた時にそういった疑問って沢山出てくると思っていて、その時にどうすればいいんだろうね、で終わらせたくないんですよ。実際に私たちが働くからこそ私たちが考えていかなくてはいけないと思っているので、意見交換ができる場が欲しいなとは思いますね。
・最後に、神田さんはサークル活動や研究、専攻分野など様々なものに対する感度が高いと思うのですが、夢中になれるものの見つけ方があれば教えてください。
今はインターネットが身近にあるので、夢中になれるものを見つけるきっかけは作ろうと思えば作れると思っています。少しでもはじめの一歩を踏み込めば絶対できることが広がると思っています。私でいうと、大学入学前に一通メールを送ったことで大学二生から研究ができるようになったことですかね。何かアクションをすれば視野は広がると思うので、きっかけをつくる努力をしてみて欲しいと思います。
・読者(進路に悩む高校生や大学生)に向けて一言お願いします!
どんな逆境に立たされたとしても諦めずに自分ならできると信じて努力し続けてきました。やりたいことに関しては貪欲に、自分から行動していくことが道を切り開く第1歩になると思います。まずは自分が少しでも熱を持って取り組めるものを見つけて積極的に動き出すといいと思います!
おわりに
2記事にわたり鳥人間サークルに所属する神田さんのお話を伺いました。インタビューを通して、神田さんの様々なことに挑戦するマインドに刺激を受けました!神田さんはサークル活動や日々の実験を全力で行っているからこそ、理系や科学の面白さを存分に味わい尽くしているのだと感じました。神田さんのこれからの活躍を応援しています!!
ここまで読んでくださりありがとうございました!
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理系女子大生コミュニティ凛のメンバーで取材・編集を行った本記事について、下記のGoogleフォームから是非感想を教えてください。