こんにちは!11期のかにです。
7月20日に、JWEF(日本女性技術者フォーラム)主催の『スイーツは科学だ!-卵とゼリーとタンパク質の世界-』に、お手伝いとして参加しました。
【小中学生向け夏休み特別企画】スイーツは科学だ! -卵とゼリーとタンパク質の世界-
今回のイベントは
- ゼラチンと様々なフルーツを使ってゼリーを作ってみる
- ゆで卵を作ってみる
- チーズを作ってみる
という体験と、その解説という構成で行われました。
イベントには10人以上の小学生の方と、その保護者の方にお越しいただきました。
ゼリーを作る
まず最初に、ゼリー作り体験を行いました。
お湯に溶かしたゼラチンにリンゴ、パイナップル、缶詰のパイナップル、バナナ、キウイなどを入れました。
ゼリーに入れたフルーツによって固まるかどうかが異なるそうです。なぜだかわかりますか?
答えは、一部のフルーツはゼラチンを分解してしまうからです。
ゼリーを固める時に使われるゼラチンは、たんぱく質からできています。
たんぱく質は熱を加えると立体構造が変化します。変化した構造の隙間に水が入ることによって、ゼリーは固まっています。
ですが、一部のフルーツ、例えば生のパイナップルには、ゼラチンをバラバラに分解してしまう酵素が含まれています。
そのため、ゼラチンに生のパイナップルを加えたゼリーは、固まりませんでした。
その一方で、缶詰のパイナップルは固まりました。
酵素もまたたんぱく質であるため、一度熱を加えている缶詰のパイナップルでは酵素の立体構造が変化しており、ゼラチンを分解できなくなることがわかりました。
ゆで卵と温泉卵の比較をする
合間の時間にゆで卵と温泉卵を作って比較しました。
沸騰したお湯で作ったゆで卵は黄身も白身も固まりました。
低温でゆでた温泉卵は、白身は固まりましたが、黄身は固まっていないところがありました。
卵が固まるのも、たんぱく質の立体構造の変化によります。
黄身と白身には別のたんぱく質が含まれており、白身のたんぱく質の方が低い温度で固まります。そのため温泉卵は白身が先に固まったのでした。
参加した皆さんは卵を食べながら、解説に耳を傾けていました。
チーズを作る
最後は、チーズ作りをしました。鍋で温めた牛乳にお酢を入れると、少量ずつ固まります。これをガーゼなどで集めると、美味しいチーズができます。
こちらは牛乳に含まれる、酸性になるとくっつきやすくなるたんぱく質の性質を利用しています。たんぱく質の性質は、様々な場面で応用されていることがよく分かりました。
最後に
解説は、子育てをしながら、タンパク質も含めた食品・食品添加物を現役で研究開発しているJWEF会員の方がしてくださいました。
小学生には少し難しい内容のように感じましたが、最先端の知識を持ち、かつお子さんがいらっしゃる方の解説は、参加者全員がわくわくしながら聞くことができる、わかりやすくて楽しいものでした。
保護者の方、参加者の皆さん、そしてスタッフ全員にとって学びのある、素晴らしいイベントでした。
このようなイベントに参加できたことを嬉しく思います。お誘いいただきましたJWEFのみなさま、ありがとうございました。